看板・外観専門デザイナーが考えるマンションの外観リフォーム方法

マンションデザイン事例 1Fプロジェクト

国的な賃貸住宅の供給過剰により、アパートやマンションの空室に悩まれる方が増えています。

単刀直入に言って、入居者はお部屋の中も重視しますが、ぱっと見の第一印象もかなりの割合で選択基準にしています。

外観がよいから決めるという入居者は少ないかもしれませんが、ぱっと見の印象で選択肢から除外してしまうということはよくあることです。

ここでは、看板・外観専門のデザイナーが実例を通して、入居者に選ばれるマンションの外観リフォームの秘訣についてお伝えしています。空室対策に悩まれる方はぜひご参考にされてください。

また、看板・外観専門のデザイナーの仕事内容についても少し紹介させて頂きます。

マンションの外観が抱える問題点の事例

まずは、こちらのマンションの写真をご覧ください。このマンションの問題点を3つあげます。

1、マンションの色彩が全体的に淡くぼやけてメリハリがない。

マンション

2、マンションの顔となる部分がはっきりしない。

マンションデザイン事例

夜はライトもあたっておらず、物理的に暗い。

マンションデザイン事例

3、住居へと入っていくアプローチの部分が駐輪場と混合になっており、印象的に暗い。

マンションデザイン事例

この問題点を外観リフォームによって解決することで、空室対策の解消に成功しました。どう解決したのか、簡単に解説していきます。

3つのマンションの外観の問題点を解決した方法

1、外壁が全体的に淡いグリーンだったので、今のカラーに調和するように同系色の濃いグリーンを用いて印象に大きく影響を与える1F部分をこの色で 引き締めて安定感を出しました。

マンションデザイン事例

2、マンションの顔というのはあくまで印象的なものです。この部分は正式名称と相違があってもよいと判断しました。

マンションデザイン事例

「メゾンドールD」という和文の表記を「MEZON DOLL D」という印象的にオシャレと思える英文表記にしました。また壁面に対してこの表記はしっかりとコントラストの出る配色にし、夜はライトアップして明るくしました。

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3、住居へのアプローチ部分を昼間でも印象的に明るくし、目線の部分にマンションの正式名称をしっかりと入れました。

夜もライトアップされ浮かしどめした切り文字が影を落として良い雰囲気を醸し出します。

マンションデザイン事例 マンションデザイン事例

このように1Fのポイントとなる部分を少しテコ入れする事で大きく印象を変える事ができます。しかしながらマンションのロケーションや構造によって、できる対処法は全く異なり、さまざまです。

一概に同じ手法ではうまくいきません。まずは問題点に気が付けるかどうかが重要です。

そして、文字をつける位置、配色、ライトアップの仕方など、そのすべてがデザインになってきます。

デザインする方のセンスとノウハウで全く違ったものになると思います。

ここから、さらに深くつっこんで解説していきます。

「メリハリ」「らしさ」を駆使して選ばれる外観リフォーム

ハイツやマンションの第一印象は1階のエントランスでほぼ決まると言っても過言ではありません。

次の事例の場合、まず気になる部分はエントランスの一部を担うアーチ部分にあります。

上部のグリーンの部分、そして両サイドの柱でアーチが構成されているのですがレンガと柱の境目がなく、どことなくもやっとしています。
ようするに印象として引き締まり感がないわけです。

もやっとした玄関を引き締める

具体的にもやっとした印象を引き締めるために、次のようなことをしました。
まず、建物全体が茶系なので、新たな色は使わずに色褪せたグリーンの色を検討しました。
結果、頭上という事もあり圧迫感のない軽めの印象のベーシュで、両サイドの柱は同系色の茶色で塗装し、与える印象を引き締めました。

そのマンションの個性を引き出す

次に取り組んだのが、「紫峰館」というマンション名。
漢字が3文字並ぶだけでも重たい印象を受けます。
さらに迫力あるステンレス鏡面の箱文字でそれを表現してしまっているので、そこが強調されすぎて、まるで旅館のようにも見えてしまいます。

マンション名は変更するわけにはいきませんので、「紫峰館」という文字を小さく扱い、その代わりにローマ字表記で「SHIHOUKAN」としました。
こうする事で旅館のようには見えなくなります。

意味のない空間を優雅な空間に

さらに建物内に入ったロビー(踊り場)。壁と全く同じ素材が意味なく曲面で使われているように思いました。
この空間でもメリハリが感じられず、間延びしたような感があります。

そこでこの曲面を木調で高級感の出るような演出をする事で、意味のない空間をスペースを贅沢に使った優雅な空間に変貌させました。


このようにマンションらしさ、個性を考慮し、ポイントとなる箇所にメリハリをつける事で見る人に好印象を与える事ができます。

マンションの外観は、目線の位置で印象が決まる

次の写真を見て何となく陰気な感じがすると思いませんか?それは何故なんでしょうか?

この場合の問題点をあげてみます。

  • 雑草が生い茂っている
  • 粗大ゴミが置かれている
  • マンション名の位置が高い
  • マンション名を入れるスペースが窮屈
  • 壁面部分が汚い

before-1

before-2

2枚目のこの写真、歩行者目線でこの前を通って撮ったものです。

歩行者の一番目線に飛び込んでくる部分でこのような事になっていては、やはり見る人に与える印象は良くありません。

通行人の目線から見えるところを重視

歩行者目線で立った時の第一印象を決定づける、大きな壁面を明るい色で塗装しました。

そして歩行者の目線近くにこのマンションの「顔」となる部分をブラックの金属の切文字で浮かして品良く取り付けました。

夜はその部分がライトアップされ、良い雰囲気を演出します。


いかがでしょうか?このマンション、かなり印象としては良くなったと思いませんか?

このように私たちが普段生活している中で、自然に目線に入ってくる部分というのは与える印象において大変重要であるという事がわかっていただけたと思います。

顔がないマンションの外観をどうリフォームするか

このマンションは国道から少し入ったところに立地している為、国道からここへ向かおうとしたその時に、遠目の状態から見る事になります。

その為、遠目から見た時点である程度のマンションの印象が決まります。

そして何となく見ておわかりかと思いますが、エントランスが口を開けているだけでマンションと同化している為、アクセントがなくぼんやりしていますよね。

これはようするにマンションに「顔」がない状態です。

エントランスがどこかわからない

こういった感じではエントランスの感じが全くしません。

もっとエントランスらしい雰囲気に

今回の場合、品格の出る木調の柄を使用し、また金属でマンション名を表記し、全体的にはまるでアーチでもあるかのような雰囲気をつくってみました。

こうする事でもう誰が見てもここはエントランスです。

夜もマンション名の部分が両サイドからライトアップされ、落ち着いた雰囲気を醸し出しながら遠目からでも「ここがエントランスである」という事がはっきりとわかります。


いかがでしょうか?

ちょっとした事ですが、このエントランス部分をそれらしく変えるだけでマンションの第一印象も大きく変わってくるわけです。

そして、こういう細かな印象の違いが、入居者が住まいを選ぶ基準となります。

古びたハイツの外観をレトロな雰囲気にする

繰り返しになりますが、ハイツやマンションの第一印象は1階のエントランスでほぼ決まると言っても過言ではありません。

古いからと言って仕方ないと諦めるのはまだ早いんです。こちらの事例をご覧ください。

マンションリフォーム

古くなったハイツを見た人に「おしゃれな外観だな、こういうところに住みたいな」と思ってもらえるようになる方法をご紹介します。

まずは最初に目に飛び込んでくる部分を建物全体の外観にあったカラーで塗装しました。

そして目線の位置に、マンション名を金属の切り文字で取り付けました。

書体もかわいいものを選んでおりますのでレトロでおしゃれな雰囲気が演出できたと思います。

夜はライトアップされ、印象がさらに明るくなり防犯にも効果が期待できます。

マンションリフォーム

古いものを無理して新しいものにはしない

このように古いハイツには、スタイリッシュなデザインにしても違和感が出てしまいますので、その古さに逆らわずに、レトロなおしゃれの方に持っていくのが自然で好感の持たれるものとなります。

マンションリフォーム

どこがポイントとなるかを見極める

こういったハイツは全部を塗装すると莫大な費用がかかります。

なのであらかじめ、ハイツを利用する際の動線を確認し、第一印象を決定づけているポイントを特定していきます。

マンションリフォーム

マンションリフォーム

このような調査からポイントとなる部分を見極める事がこのリフォームでは重要です。

テーマカラーを決めるだけで、統一感のあるものに変身

ポイントとなる部分を見極めたらテーマカラーを決めておくことも大切です。

マンションリフォーム

ユーザーの印象を決定付けている箇所を塗装し、サインなどでアクセントをつけていくことで、ハイツの第一印象はがらっと変わります。

マンションリフォーム

マンションリフォーム

マンションリフォーム

こうやって建物の中に入ったポイント部分なども全体に統一感を持たせていけば、古いハイツを好印象のあるものに変えることが出来るわけです。

マンションの空室対策でお悩みなら、1Fプロジェクトにご相談ください!

1Fプロジェクト

看板・外観専門デザイナーの仕事とは

素敵なデザインの看板などができるまでには毎日どのようなことをしているのか、どうしてそのような効果的なデザインができるのか、その秘訣をご紹介します。

まず、朝倉の一日の仕事を取材させてもらいました。

デザイナー朝倉の一日の仕事の流れ

800~ お客様からいただいているメールの確認、返信を行います。

その後、今日一日の仕事のスケジュールを考えます。

900~ 朝礼後、他のデザイナーにその日取り掛かる看板のデザインを指示します。

デザイナーの仕事内容

1000~ お客様の要望や営業さんが撮ってきた写真をもとにどういったデザインの看板にするか具体案を作り見積りを出します。

デザイナーの仕事内容

1100~ お昼休憩

1200~ 動物病院様の看板のデザインをしていきます。

まず、寸法にそって雛形を作りそこにデザインしていきます。その後、写真に合成し完成したものをお客様に見ていただきます。

デザイナーの仕事内容

1500~ 広告資材などを取り扱っている会社のお話を伺います。こういったことで新しく使える商材を常に考えています。

1600~ 1Fプロジェクト(マンションの1階をリニューアルすることで印象を変え入居率を改善する。)のデザインを考えます。

デザイナーの仕事内容

1800~ 現在デザインしているお客様の進捗状況を営業さんと打ち合わせします。より良いデザインにする為に何度もミーティングします。

デザイナーの仕事内容

1900~ 施工が終わったお客様へお送りする感謝の気持ちをお伝えするハガキを書きます。このハガキは担当デザイナーがオリジナルで考えており、みんなそれぞれデザインが違っています。

デザイナーの仕事内容

このような感じで1日に複数のお客様の打ち合わせやデザインを同時に進めていきます。限られた期限の中でお客様に気に入っていただけるデザインを日々考えています。

続いて、同じデザイナー田村の一日を取材させてもらいました。

デザイナーの仕事内容

お子さんを育てながら現場に出てデザイナーとして仕事をし、家庭と仕事を両立している社員です。キャラクター物が大好きで、最近は女子力アップの為ピンクの物を集めているそうです!

デザイナー田村の一日の仕事の流れ

900~ 朝礼後、朝倉からその日取り掛かるデザインの指示を受け一日の予定をたてます。

930~ 現在進行中のデザインの修正やご注文いただいている診察券、名刺の入稿をします。

1000~ ノートにラフを描き、デザインしていくイメージを固めていきます。

デザイナーの仕事内容

1030~ イメージをもとに実際にパソコンを使ってデザインしていきます。

仕上がったら朝倉にチェックしてもらい修正点などがあれば微調整し完成です。その後、写真に合成しお客様に見ていただきます。

デザイナーの仕事内容

1400~ お昼休憩

デザイナーの仕事内容

チョコレートを食べてリフレッシュ~!

1500~ 朝倉が作った具体案にそってお客様にお見せする提案書を作っていきます。

デザイナーの仕事内容

1600頃 本日の仕事は終了です。

マンションの第一印象は空室対策においてとても重要だと考えます。

私たちが取り組んでいる「1F-PROJECT」について、是非一度ご覧ください↓↓

 

成功事例

この記事を書いた人

サインズスクエア代表取締役の朝倉です。我々の感性とノウハウを発揮した作品を世の中にどんどんと生み出してまいります。このブログを通してそれらの情報を発信していきますので、どうぞ楽しんでご覧ください。

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