店舗実用看板デザイン論:看板にキャッチコピーは必要か?

店舗

広告を目的とした実用的な看板の話

看板デザインには様々な考え方があります。また一言に看板といっても複数のカテゴリーに別けられます。それぞれ役割も違えば手法も違い色んなパターンがありますが今回は実用的な広告看板について述べたいと思います。

実用的な看板とは店舗の付近に設置するPR目的の看板のことです。いい雰囲気のお店で何をやっているのか?も明確になっている店舗には興味が湧きますが、もう少し踏み込んだ情報を欲しいと思う事があるかと思います。例えば店内の写真やスタッフのイメージ、メニュー、コンセプトなど。その店舗の属性によりますがさまざまな考え方が出来ます。

駅広告看板と店舗情報発信看板は違う

店舗看板デザイン事例

ここで注意点ですが駅広告などとこの店舗の看板は同じとは考えないようにしましょう。例えば駅広告なら住所などが入っていますが店舗の横にある看板に住所は必要ありません。

このようにその場所に掲げられている事を意識して、この面では何の情報が必要なのかを整理することが重要です。特に駅広告などのイメージのように全ての情報をまとめて掲載したような看板を店舗の壁などに貼った場合、本来その場所なのに住所を記載している事でこの看板はどこかこの近くにある店舗の野立て広告かな?と感覚的に捉えられてしまいます。

何故情報をシンプルにする必要があるのか?

大前提として看板の板面デザインは掲載情報が少なければ少ないほどよりPR効果が期待できます。

先ほどの例のように住所を入れるのと入れないのではスペースの余裕が全然違います。もし同じデザインなら文字数の少ない方が当然文字サイズを大きく出来るのでよりはっきりPRしやすくなるということです。看板に記載する情報を出来るだけ少なくする事を考えるとそれぞれに設置される看板ごとに役割を分担してければいいと気が付きます。屋号が全ての看板にレイアウトされている店舗をよく見かけますが、これはまさにそれぞれの役割を理解せず損しているケースと言えるでしょう。

外観イメージなどは良いが少し情報が足りない場合の看板デザイン事例

看板デザインというよりは外観全体のデザインで考えなければなりません。外観イメージが良くない場合、いくらデザイン性の高い看板をつけても意味がありません。逆に外観のイメージが良いのに看板が変なデザインだとこれも来店躊躇の原因となります。

Before

店舗看板デザイン事例

店舗看板デザイン事例

例えばこちらの事例などは既に屋号の位置、外観イメージなどは申し分なく、逆に変なものをつけてはマイナスになってしまうようなパターンです。外から中が全く見えない場合は、中の様子が全然分からないので不安に思ってしまう人が多いと思われますので少し情報発信が必要なのですが、この場合も要する看板の役割をしっかり理解することかと思います。

再三申しあげておりますが大前提として外観イメージに溶け込ませる事が最優先です。

このようなデザイン性の高い外観の場合は繁華街でよく見かけるような広告的な表現の看板は避けるべきでしょう。特に文字情報が多いものなどはお勧めしません。

外観イメージの良い店舗とキャッチコピー

あくまで立地条件やお商売内容によって変わることですが、イメージの良い外装(特に高級感があるもの・ターゲットが富裕層)の場合は「外観イメージ・雰囲気が良いと思える」という事が必須です。このような消費者は感性でそれを感じている訳ですから、そこに対して「私達はこんなに良いのですよ!」と言葉で表現してしまうと台無しだという事です。

After

店舗看板デザイン事例

店舗看板デザイン事例

店舗看板デザイン事例

店舗看板デザイン事例

この場合であれば、外観を見て「いいイメージの店舗だな」→看板を見て「自分達が感じた通り良いイメージだし安心して入れるな」消費者に自発的に思わせることが理想的な流れでしょう。キャッチコピーは重要な場合もありますが、このケースのように感性を重要視するようなケースではキャッチメッセージは文字情報ではなくビジュアルで伝える方法を私たちは選択します。

メッセージは言葉でなくてもデザインで伝えることは出来ます。看板にコピーは重要ですが、状況によっては不要な場合があり、むしろマイナスになることもあるのでご注意ください。

成功事例

この記事を書いた人

株式会社サインズスクエア代表取締役の西村友宏です。デザインの力で仕事を楽しくするとビジョンを掲げて北堀江看板サイトを運営しています。600件以上の施工実績、2000件以上の現場経験より導き出した弊社オリジナルの看板理論をどうぞご覧下さい。

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